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上の写真は共にイタリア・フランスの輸出用戦車です。既に御紹介したヴィッカ
ーズ・ヴァリアントとほぼ同世代であり、事実上のライヴァルでした。
レオパルトT(ドイツ)のライセンス生産を通じて培った技術により、レオパルトTを
参考に砲塔のみならず車体にもスペースド・アーマーを施したものがOTOメララ
社のOF-40です。(写真左)
フランス陸軍主力AMX30はFCSの換装によりAMX30B2となりましたが、同様の
装備を持ったスペースド・アーマー製戦車がGIAT公社のAMX32です。(写真右)
共に既に実績のある戦車を、装甲にスペースド・アーマーを採用する事により付
加価値を持たせたのが両戦車と言えます。
にも関わらず両者とも販売実績は惨憺たる物で、OF-40がFCS改良型のMK.2
と合わせて36輌アブダビに売れたのみ、AMX32に到っては1輌も売れずに終わ
っています。
なぜこのような事になってしまったのでしょうか? 既に複合装甲を持った第三世
代戦車が登場していたためにスペースド・アーマーではセールス・アピールに欠
けた事。そしてなによりも、開発国自体が採用していない戦車は、買う側にとって
イメージ・実績共に信頼が置けないと言う事が大きかったのです。
ただ、ここで質問です。曲りなりにも売れたOF-40と、一輌も売れず水子の殿堂
入りしてしまったAMX32。この差はいったいどこからくるのでしょうか? 答えは
原型となった戦車に対する信頼性。そうレオパルトTはベストセラー戦車でした
が、それに引き換えAMX30は・・・つまりはそう言う事ですね。(泣)
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