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航空巡洋艦1925年案の後も、
イタリア海軍はこのタイプの空母を模索し続けました。
続く1928年案、1932年案はともに1925年案の改良型で
飛行甲板の前後一段低い甲板に主砲を配置したのは同じでしたが
艦橋と煙突は飛行甲板の右端に寄せ空母により近付いた形状となりました。
もちろんこのスタイルでは飛行甲板の面積や長さが狭小で
航空機運用には難がありました。
この点を踏まえた1936年案は改めて
この種の艦の主兵装は航空機だと云う認識の下に
完全に新型の設計とされました。
イタリア海軍博物館に展示されている航空巡洋艦1936年計画案の模型
その結果は御覧のとおり、米海軍空母レキシントンに酷似した
完全なアイランド型空母となりました。
主武装は1925年案の項で紹介した152mm砲三連装三基と云う説もあるのですが、
ここではイタリア海軍博物館の模型を尊重して
152mm砲三連装四基と述べておきましょう。
本艦の飛行甲板は全長218m×全幅27m。
さらに艦尾に英空母アークロイヤルの如き張り出しを設け
約20mの延長部を持ち合計240m。
これは排水量で同クラスの蒼龍・飛龍をしのぎ、
1ランク上の翔鶴、ヨークタウン、アークロイヤルに
ほぼ匹敵する広大なものです。
格納庫は二段式で上部格納庫が全長150m×全幅26m×全高6m、
下部格納庫が全長157m×全幅18m×全高4.1m。
これは搭載機数の戦闘機24、急降下爆撃・偵察機18が示すように
決して広いと云えるものではありませんが
イラストリアス級(後期型も含む)よりはかなり上回っており、
注意すべきは上部格納庫の高さで
大戦末期の米大型艦上機さえ運用可能な素晴らしいものです。
これに加えレキシントン級の203mm8門に匹敵する
152mm12門の火力、
160000HPの高出力機関で38ノットの超高速を発揮・・・・
本計画の一番の問題は海軍航空に理解を示さない政府より
これらの超性能が果たして15000トンの船体に収まったかどうか
なのかもしれません。
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