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ソ連海軍の戦前の方針としては敵国の軽巡には
プロジェクト26及びその改良型
(180mm巡キーロフ級、マキシム・ゴルキー級)と
プロジェクト68(152mm巡チャパエフの元計画)であたり、
重巡にはプロジェクト69(305mm重巡クロンシュタット)で
あたる事になっていました。
しかしながら大戦勃発でプロジェクト68と69は四散してしまったため、
大戦終了後改めて巡洋艦計画を練り直しました。
その結果、プロジェクト65(152mm巡)と
プロジェクト82(220mmもしくは305mm重巡)の設計研究が開始されます。
仮想相手は米国のクリーブランド級軽巡とボルティモア級重巡でした。
その後検討の結果プロジェクト65は凍結、
改めてプロジェクト68(152mm巡チャパエフ)が復活、
プロジェクト82は305mm案(305mm重巡スターリングラード)が採られ
220mm案は改めてプロジェクト66となりました。
プロジェクト66は基準排水量26230トン、
全長及び全幅は米アラスカ級大巡を上回るもので
主砲は220mm65口径砲9門。
間違い無く全ての重巡を駆逐する存在となるはず、でした。
しかしながら設計中にデ・モインが登場、
海軍大学における検討の末プロジェクト66は
その排水量の割りに全く低性能であると結論付けられました。
さらに対空火力の不足などもあって本計画は開発中止となったのです。
付け加えるならば戦略ロケット兵器の発達、そしてその技術転用によって
ソ連においても海上砲戦型艦艇は
その存在意義を急速に失っていったのでした。
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プロジェクト
66
|
ボルティモア |
デ・モイン |
プロジェクト
82
|
アラスカ |
基準排水量 |
26230 |
13600 |
17000 |
36500 |
27000 |
満載排水量 |
30750 |
17070 |
21500 |
43600 |
34253 |
全長 |
252.5 |
205.3 |
218.4 |
273.6 |
246.6 |
全幅 |
31.6 |
21.6 |
23.3 |
32.1 |
27.7 |
喫水 |
9.0 |
7.1 |
7.3 |
9.7 |
9.7 |
最高速度 |
32.5 |
34.0 |
33.5 |
35.5 |
33.0 |
主兵装 |
220/65 |
203.2/55 |
203.2/55 |
305/61 |
304.8/50 |
門数 |
3×3 |
3×3 |
3×3 |
3×3 |
3×3 |
砲弾重量 |
176 |
152 |
152 |
467 |
517 |
初速 |
985 |
762 |
762 |
900 |
762 |
発射速度 |
3〜5 |
3〜4 |
7〜10 |
2〜3 |
2.4〜3 |
両用砲 |
130/54 |
127/38 |
127/38 |
130/58 |
127/38 |
門数 |
2×4 |
2×6 |
2×6 |
2×6 |
2×6 |
機関砲 |
45×4×6 |
40×4× |
40×4×12 |
45×4×6 |
40×4×14 |
機関銃 |
25×4×6 |
20×1× |
20×1×12 |
25×4×6 |
20×1×34 |
舷側装甲 |
155 |
154 |
203 |
180 |
229 |
水平装甲 |
70+? |
65 |
25+89 |
50+70+15 |
36+108+25 |
*ここでご紹介した各艦側面図はWarBirds主力艦規格
自作アイコンを倍に引き伸ばしたものです
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