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ガングート・コンペティション



ロシア帝國初の弩級戦艦ガングート

ガングート・コンペティション

最初の弩級戦艦を建造するに当たって
ロシア海軍は英独伊等に技術協力を求め、
1907年に国内も含め27社51種の設計案を受けました。
このうちドイツ・ブロムウントフォス社と
イタリアはアンサルド社クニベリティ造船官の案が有力候補となりましたが
結局国内で改めて設計する事と決定。
これがガングート級ですがその設計には
クニベリティ案の影響が大きく見られると言います。
その傍証としてはイタリア初の弩級戦艦ダンテ・アリギエリ
ガングートに非常に多くの類似性がある事が指摘されます。
露海軍は引き続きインペラトリッツァ・マリーヤ級および
インペラトール・ニコライ一世
超弩級巡洋戦艦ボロディノ級の建造に着手しますが、
これらは全てガングート発展型と言えるもの。
即ちロシア帝國海軍の戦艦は
イタリアのクニベリティ式の流れを汲むものと言えるでしょう。

以上述べてきた事が定説なのですが、ロシア自身はこれを否定しています
断じて伊式では無いのだと。これは何を指し示すのでしょうか?
露海軍は諸外国の技術を導入する事に積極的でしたし、
この時も大々的にコンペティションを開いているのですから
今更それを隠す必要はありません。
そこで疑問なのは外国の艦艇研究者たちが
この時の設計案を果たして見聞した上でこの定説を述べているのか、と言う事です。
ここにこのコンペティションにおいて
独逸ブロムウントフォス・ハンブルク社が提出した2つの設計案があります。
627D627F。このうち627F案をアイコン化してみました。


ガングート

ダンテ・アリギエリ

ブロムウントフォスハンブルク627F案

ガングート、そしてダンテ・アリギエリ、この三者をよく見比べて下さい。
627F案とガングートは全主砲塔を同一甲板上に、
ダンテ・アリギエリは一番砲塔のみ一段高い船首楼甲板に置いています。
そしてダンテ・アリギエリのみ一部の副砲を砲塔化しています。
さらに627F案とガングートは機関配置もほぼ同一、
ひとりダンテ・アリギエリのみ違う機関配置となっています。
ここまで読んでいただければおわかりのとおり、
ガングートにクニベリティの影響は無かったようです。
え、まだ信用していただけない?
いいでしょう、
駄目押しに当のクニベリティが提出した設計案を御覧下さい。


アンサルド社クニベリティ技師1907年案

いかがでしょう? 全くガングートと似ても似つかない艦形ですね。
とどめに上面図はいかがですか?


クニベリティ技師1907年案上面図

側面図よりさらに懸け離れちゃいましたね。
3連装砲塔を前部と中部に並列に配置し、後部に背負い式に配列。
さらに主砲18門と云うのはフランス未成戦艦リヨン級の16門を凌ぎ
戦艦史上空前絶後でしょう。
2万3千トンの排水量でこれだけの主砲が搭載できるのか?
さすが天才クニベリティ!
天才のする事は私のような凡人にはよくわかりません。
このかっとびようからして最終候補に残ったと云う話自体
すご〜く眉唾な気がしてきましたが・・・

さてロシア弩級艦の基本設計は
独ブロムウントフォス社に基づくものだったわけですが。
3連装砲塔やその中心線上配置はこの時期の独艦には全く見られない特徴です。
ですから本国で忌避されたこの方式を
同社の設計者が外国艦と言う事で腕を振るったのか、
同時期の英国のように技術的冒険は
まず輸出艦艇で試してからと言う国策だったのか定かではありません。
しかしながらブロムウントフォス社は後の1911年、
セント・ペテルスブルグの露プティロフ造船所建設に携わっており
この時技術提携もされています。
そして後の超弩級戦艦設計時にも
プティロフ造船所は様々な設計案を提出しました。
結局の所、露弩級戦艦は伊式ではなく独式、
さらにこのブロムウントフォス形式は独逸本国で採用されなかった以上、
これはもはやロシアオリジナルとなったのだと
そう云っても良いのではないでしょうか。


最後にガングートコンペティション中、
もっとも奇天烈だった設計案をご紹介しましょう。


ニューヨーク造船所1907年8月20日案

アメリカはニューヨーク造船所が提出したこの設計案。
前後に背負い式に主砲塔を持つ、
これは米初の弩級戦艦サウス・カロライナ級と同様で問題無いのですが・・・ 
小さくて判り辛いですが主砲塔を御覧下さい。
砲身が上下に並んでいるのがおわかりになるでしょうか?
実はこれは3連装砲塔、中央砲身が一段高い位置にあるのです。
前から見ると「品」の字に見えるはずです。
これは前弩級戦艦時代に2階建て砲塔とか造ってた技術の流用でしょうか。
もっともこんな素人目にもうさんくさい冒険的設計が
採用されるはずもなかったのですが。

03/11/10

*ここでご紹介した各艦側面図はWarBirds主力艦規格
  自作アイコンを倍に引き伸ばしたものです
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帝國最後の前弩級戦艦

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