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M4シャーマン中戦車シリーズのなかで英軍のM4VCファイアフライと並んで異
彩を放つのがM4A3E2ジャンボです。
M4A3E2シャーマン・ジャンボ
M4A3E2ジャンボは大陸反攻に必要な歩兵支援用重装甲戦車として開発されま
した。
M4A3に対し施された改造内容は
車体前面及び側面に1.5インチ(38.1o)の増加装甲を装着。
新型車体前下部ノーズカバー(A3の最大107.9o→最大139.7oに増厚)
新型鋳造砲塔(A3の前面76.2o、側・後面50.8o→全周152.4oに増厚)
76.2o砲用防楯M62に装甲増着したT110防楯(M62の88.9o→T110の177.8o)
重量増加に伴い、キャタピラにエンドコネクタを装着し接地面積を増加。
6.5tの重量増加により最高速度は41.83km/hから35.39km/hに低下。
ただし76.2o長砲身砲搭載可能にも関わらず、歩兵支援向きな榴弾威力の高い
75o砲を搭載する事となりました。
ジャンボは連合軍勝利が確定しつつあった戦況における各将兵の最大の関心
事、「あとはいかに生き残るか」と言う大命題を果たす事が可能な唯一の重装甲
戦車として引っ張りだことなります。
攻撃力向上に特化したファイアフライが砲身にカムフラージュを施し味方シャーマ
ンの影に隠れるようにしていた(つまりノーマルシャーマンを楯にした)のとは対極
的な戦車だったのです。
ジャンボの重装甲が注目されだすと歩兵支援用に特化した75o砲も、現地で76.2
o砲に換装されるものまででてきました。
ここに至って開発中の重戦車T26(後のM26パーシング)を待つより、ジャンボを
主力化する機運が高まってきました。
M26パーシング
最初から76.2o砲を積み、足回りもシャーマン後期型のHVSSを採用しようと言う
計画です。
さらにT26の砲塔を積む事まで提案されました。もちろんターレットリング径は最初
から共用化されていたため無理な話ではありませんでした。
結局この計画はM26の量産化が思いの他早く進んだため日を見る事は無かった
のですが。
*トップの完成予想図はM4A3E2ジャンボ、M4A3E8イージーエイト、M26パ
ーシング三車の図面を組み合わせて勝手にでっちあげたものです(笑)
02/12/08
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