今更ながらの戦艦優位論



今更ながらの戦艦優位論

 モンタナは巷間パナマ運河通航をあきらめた最初のアメリカ軍艦といわれます が、事情はちょい違います。
モンタナはパナマ運河拡張工事を前提に設計された艦でなにも諦めてはいないの です。ただ大戦勃発により、流石のアメリカの製鉄能力も限界に達し、パナマ運河 拡張とモンタナ級建造を同時に行うのは不可能になってしまい結局両方とも計画 破棄されてしまったのでした。
 またもしも建造された場合、戦後完成した究極の重巡デ・モイン究極の対空軽 巡ウースターと同時期完成になるため、3インチ(76.2mm)50口径Mk.33自動速射連 装砲がボフォース40mm四連装対空機関砲の代わりに搭載される事は間違いない でしょう。さらに戦時中12.7cm砲のみ使用可能だったVT信管が、戦後の開発によ り7.62cmにも使用可能となったため恐るべき威力を発揮した事でしょう。

思えばモンタナ、デ・モイン、ウースターで編成された艦隊を撃破する事は同時期 のアメリカ機動部隊をもってしても至難の技であり、兵器は常に盾と矛のイタチごっ こだと考えれば第二次大戦は戦艦にとって最悪のタイミングだと言えます。またワ シントン条約で戦艦の発達が停止させられた期間、空母の発達が野放図に行わ れており、これが戦艦の死命を決定付けたとも言えるでしょう。
 もし条約なかりせば1940年代の戦艦は大和クラスが世界のスタンダードになって いたと考えられますから、大和・武蔵の例を見るだけで、航空機による戦艦撃沈は 至難の業だったと言えるのではないでしょうか。






大和とモンタナ

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モンタナより凄いモンタナ?