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44M タス重戦車と駆逐戦車(ハンガリー)






44M タス重戦車と駆逐戦車(ハンガリー)

トゥラン中戦車ズィリニイ駆逐戦車の後継車輌として、
1943年春もしくは夏に同一車体による新型戦車と駆逐戦車の開発が決定されました。
9世紀ハンガリーの首長から「タス」と命名されたこの新型車輌は、
1945年内の完成を目指し開発着手されました。
タス開発に当たったのはハンガリーではお馴染みヴァイス・マンフレッド社。
設計するはズィリニイ等を手掛けた同社のエルネー・コヴァーチュハーズィ。
彼の頭にあったのはやはりドイツの新型戦車パンターティーガーTでした。
両タイプの軟鋼製試作車が製作されましたが、戦争により一層の妨害を受けました。



足回りに関してはドイツの千鳥足式やソ連のクリスティー式は採用せず、
前方に駆動輪、後方に誘導輪、大型転輪片側6個、
上部支持輪片側5個とごく普通に手堅くまとめられました。
ただしサスペンション自体は支持重量的に問題外なトルディ軽戦車のもの、
旧式なトゥラン中戦車のものは忌避され、2個の大型転輪をペアにし
セミ・エリプティカル・リーフスプリング(半楕円型に束ねた板ばね)で
緩衝させるタイプが採用されました。

エンジンはパンターティーガーと同じマイバッハHL230が望まれたようですが
ドイツからライセンス許可が下りず、
結局トゥラン中戦車のヴァイス・マンフレッドV-8Hエンジン(260hp)を
2個組み合わせると言った形となりました。
38tと言う重量の割りにパンターティーガーT並のサイズになってしまったのは
一重にこの2連エンジンによるものと言っても過言では無いでしょう。
砲塔後部にまで及ぶグリルが機関室の巨大さを物語っています。

主武装は戦車型にパンターの75mm KwK 42 L/70を、
駆逐戦車型にはティーガーTの88mm KwK 36 L/56を採用する事となり、
ドイツとの交渉が持たれました。
こちらのライセンス許可は下りたものの、
既に量産決定されたはずの44Mズィリニイ駆逐戦車の75mm43M(L43)さえ
資源欠乏により生産できず結局試作車のみの製作に終わったと言う状況では・・・
タス戦車型試作車はとりあえず75mm43M、
つまり43Mトゥラン44Mズィリニィ用の75mm43口径砲を積んでいたようです。
もちろん量産の暁には75mm70口径砲になる事は確かです。
ここで問題なのは駆逐型で図面や模型では明らかに88mm56口径砲、
要目では56口径・71口径両者が錯綜しています。
考えられる可能性は
1.  戦車型と同様、とりあえず試作車を短砲身で完成させ
量産時には長砲身を採用。
2.  短砲身型と長砲身型の2種類が計画されていた。
のどちらかでしょう。
ここら辺の事情が明確でないのは
恐らく戦車型より試作車作成着手が遅れており
あまり形をなしてなかったからではないかと推測されます。

砲塔駆動は油圧式ならぬ液圧式。
車体構造は溶接を全面的に採用したい所でしたが最小限鋲接も用いられました。
幅が駆逐型が300mm増していますが、
これはトゥランズィリニイと同様に砲の左右射界確保と
安定性向上のための措置でしょう。
前面装甲厚120mmと伝えられますが、これは重量的に過大で
おそらく防楯のみ、あるいはそれと砲塔前面の最大値かと推測されます。
他の装甲厚は50〜20mmとなっており側面および上面の数値でしょう。
計画最大速度は戦車・駆逐戦車ともに45km/h。
航続距離は2トン軽い駆逐型がやや長いようです。



タスはハンガリーと言う国力の低い戦車後進国が
比較的手堅い技術でパンタークラスの戦車をまとめあげた点で
非常に高く評価できるでしょう。
2連エンジンによるトラブルが発生しなければ実用上に問題はありません。
量産性も悪くない・・・はずでした。
しかしながら武装のところでも触れたハンガリーの国力の低さが
全てを台無しにしてしまいました。
仮に量産化できていたとしても最悪の場合、
戦車型・駆逐戦車型共に
75mm43口径砲を搭載と言う形になっていたかも知れません。
タスよりわずかに先行して開発されていたトゥラン中戦車系最後の
43Mトゥラン重戦車W号Fと同じ75mmL43装備、重量増から重へとクラス換え)
さえ量産着手できなかった事が全てを物語っています。
ハンガリー兵の勇猛果敢さや優秀性も装備の質を補って、
怒濤の如き赤軍を食い止める事はかないませんでした。
トルディ軽戦車T-34/76を撃破する猛者さえいたのです)


最終的にタス開発計画は1944年7月27日アメリカの爆撃によって、
工場内の試作車が完全に破壊される事で終わりを告げました。
なおタス重戦車試作車は2輌製作されましたが、
この2輌は若干異なる部分を持っていたようです。
駆逐戦車型タスも同様に2輌試作中でしたが、同時に失われてしまいました。
燃え落ちるタスはハンガリーの運命を知っていたのでしょうか・・・



トップ写真と同じヴァイス・マンフレッド社の1/10見本模型
上記三面図に忠実


上記2枚とは違う出所不明の模型
砲塔・キューポラ形状や発煙筒など相違が見られる
あるいはこれがタス第二試作車の模型なのか?



タス駆逐戦車
これは真上の写真と出所が同じものらしい
車体幅が心持ち拡がって見える

型式 パンター
G
44M タス
重戦車
44M タス
駆逐戦車
タイプ1
44M タス
駆逐戦車
タイプ2
乗員数 名 5 5 4〜5
戦闘重量 kg 4550 3800 ? 3600
全長 mm 8860 9200 ? 9500
全幅 mm 3420 3500 ? 3800
全高 mm 2980 3000 ? 2300
地上高 mm 560 500 500
履帯幅 mm 660 600 600


防楯 100/R 120/R 120/R
前面 110/79 120/75 -
側面 45/65 50/70 -
後部 45/65 ?/70 -
上面 15/0 20/0 -


上部 80/35 ?/35 120/30
下部 50/35 ? ?

上部 50/60 50/68 ?
下部 40/90 ? ?

上部 40/60 ?/80 ?/80
上面 40/0 20/0 20/0
主武装 7.5cm
Kw.K.42
(L70)
試作車
43M75mm
(L43)
量産型
75mmL70
88mm
L56
×1
88mm
L71
×1
副武装 7.92mm
MG34
機関銃×
34/40A M
8mm
機関銃×2
?
エンジン マイバッハ
HL230P30
V12 ガソリン
700hp
ヴァイス マンフレッド
V-8H ガソリン
4サイクル×2
520hp
最高速度km/h 46 45 ? 45
航続距離 km 200 200 ? 220
登坂力 度 35 35
超壕幅 m 1.91 2.3
超堤高 m 0.91 0.85
渡渉水深 m 1.7 1.7
接地圧 kg/cm2 0.88 0.78 ? 0.76
馬力荷重 hp/t 15.6 13.8 ? 14
装甲厚や傾斜角の値は いいかげんです(爆)
一応の目安と言う事で御勘弁下さい




この記事は
gamma21
Skalman
TANKS!
世界の戦車1915〜1945 大日本絵画
世界の無名戦車 斎木伸生著
を参考とさせていただきました。





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