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デンマーク海軍ヘルルフ・トローレ級3隻の
最終艦にあたるペデル・スクラムは
完成が1番艦より8年後と言う事もあり
むしろ改ヘルルフ・トローレ級とでもいうべき改良を施されて
1909年コペンハーゲンのデンマーク海軍工廠で誕生しました。
海防戦艦ペデル・スクラム
第二次大戦1940年独逸のヴェーザーユーブンク作戦により
デンマークは占領されてしまいます。
独逸の保護占領を認めたデンマークでは政府と軍隊の維持が許されました。
こうした中ペデル・スクラムは初期にはホーセンス、後にホルメンにて
デンマーク沿岸艦隊旗艦の任に着いていました。
しかし1943年8月29日独逸による戒厳令が宣言され
抗議のストライキ、サボタージュが起こり
内閣総辞職、無政府状態に陥ってしまいます。
デンマーク陸軍は独逸軍により武装解除されますが
この事を予期していた海軍司令ヴェーデル中将の命令により
コペンハーゲン港のデンマーク艦隊は
ペデル・スクラム以下ほぼ全艦が自沈して果てました。
しかしながらホルメン海軍基地で着底したペデル・スクラムは
独逸軍によってほどなく浮揚され副砲は沿岸要塞の備砲に転用、
自身はアドラーと改名され
独逸海軍の係留練習艦として使用される事となりました。
さらに独逸海軍は本艦を防空艦として改装する計画を練ります。
防空艦アドラー
しかしながらこの計画は頓挫し
1945年4月キール軍港にて今度は連合軍の爆撃によって
2度目の沈没の憂き目に会います。
戦後彼女は生まれ故郷のコペンハーゲンに帰る事が実現しますが
哀しい事にそれはスクラップとなるためでありました。
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ヘルルフ
トローレ
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オイフェルト
フィッシャー
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ペデル
スクラム
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アドラー |
常備排水量 |
3505 |
3650 |
3735 |
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満載排水量 |
3650 |
3700 |
3785 |
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全長 |
86.5 |
86.5 |
87.4 |
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全幅 |
15.1 |
15.4 |
15.7 |
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喫水 |
5.0 |
5.0 |
5.0 |
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馬力 |
4400 |
4500 |
5400 |
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速力 |
15.6 |
15.6 |
16 |
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航続力 |
9/2500 |
9/2500 |
9/2620 |
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主機/軸数 |
2/2 |
2/2 |
2/2 |
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缶 |
6 |
6 |
6 |
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機関配置 |
全缶全機 |
全缶全機 |
全缶全機 |
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主兵装 |
240mmL43
×1×2
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240mmL43
×1×2
|
240mmL43
×1×2
|
なし |
副兵装 |
150mmL43
×1×4
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150mmL43
×1×4
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150mmL50
×1×4
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なし |
補助砲 |
57mmL55
×1×10
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57mmL55
×1×10
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75mm
×1×10
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105mmL60.46
高角砲×1×6
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機銃 |
37mmL38
×8
|
37mmL38
×8
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37mmL38
×2
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40mmL56×1×4
20mmL65×2×4
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魚雷 |
450mm×3 |
450mm×3 |
450mm×4 |
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舷側装甲 |
200 |
190 |
195 |
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水平甲板 |
31+26 |
64 |
45-65 |
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砲塔前楯 |
200+15×2 |
190+15×2 |
195+15×2 |
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砲塔天蓋 |
50 |
50 |
50 |
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バーベット |
175 |
190 |
190 |
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副砲砲郭 |
140 |
140 |
140 |
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司令塔 |
175 |
190 |
190 |
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*ここでご紹介した各艦側面図はWarBirds補助艦艇規格の
自作アイコンを倍に引き伸ばしたものです
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